■知的所有権の基礎知識
所有権や財産権と言われると、土地や建物、金銭的な財産などを思い浮かべると思います。もちろんこれらも財産権に当たりますがいずれも有形物です。知的所有権とは、人間が知的な創造活動を行う事で、制作・発表されたアイデアや表現において、制作者の権利を守ろうと作られた権利です。
知的所有権を分かりやすく分けると、「知的創作物」と「営業標識についての権利」と大きく2分されます。「知的創作物」に当たるものは、産業財産権と呼ばれる、「特許権」「実用新案権」「意匠権」など、ビジネス上で扱われる知的財産を指し、特許庁が管轄しています。また、文部科学省が管轄する、音楽・歌詞・映像・コンピュータープログラムなどの「著作権」、経済産業省が管轄する、不正競争を防止するために他に漏れてはならない情報である「営業秘密」などが充てられています。また、「営業標識についての権利」に当たるものは、特許庁が管轄する産業財産権の中の「商標権」、法務省が管轄する「商号・商標権」などが充てられています。これらは全て、無形物を対象とした知的財産基本法に基づき守られている権利なのです。
■知的財産基本法について
知的所有権は「知的財産基本法」という法律によって守られています。2003年から施行された比較的新しい法律です。この法律があるからこそ、知的財産の制作・創造を安心して行う事が出来、不正使用などの権利の侵害に対して罰することが可能なのです。
知的財産基本法では、知的財産や知的所有権についての定義化、知的財産の取り扱いに対する各団体・国・地方自治体への明確化を始め、基本施策として、研究開発の推進、権利の付与の迅速化、権利侵害への措置の強化などが細かく定められています。
そして、知的所有権や知的財産について、申請や侵害時の相談など、専門的に行える専門職というのがあります。弁護士、弁理士、行政書士がそれらに当たります。また、最近ではこの知的財産に特化した資格や専門職も出てきており、知的財産管理技能士、特許管理士、新商品開発士などがあります。